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執筆者の写真梓 塩屋

母であること、自宅で仕事をするということ


昨年は燃え尽き症候群になってしまって、わたしの2022年の漢字は「疲」だったと思う。

大充実の1年だったことは間違いないけれど、完全にペース配分を間違えたし、立ち止まることができなかった。だからこそ、自分と向き合えて、とてもよかったとも思っている。


これも今となっては、なんだが、渦中の時は、とにかく、全て投げ出したかった。

とにかく一人になりたかったし、許されるならば、失踪したかった。

でも、許されないことは自分で重々承知しているし、実際、近所の喫茶店でさえ出向けなかった。とにかく、動けなかった。心だけ、失踪していたと思う。


明るい面をできるだけお届けしたいし、そうでありたいとは思うけど、わたしの場合、陽の部分を出し尽くしたら、一度思い切り、陰極まる必要があるようだ。

おこもりの時間、冬眠中、なんでもいいんだけど、この時間がないと、芸術性も磨かれない、そう感じている。

だから、これは悪いことではないのだけど、とにかく渦中が辛い、それは間違いない。


ようやく、雪解けしてきたようです。

だからBLOGも書いてみようという気になった。

今回は長くかかったなぁ。


書きたい気持ちにはなったが、さてどんなことを?という時、そういえば、アストロダイスを転がしていたことを思い出した。今日もそうしてみた。


そこで、このタイトルを思いついたわけです。


正直いって、母であることを仕事上あまり出したくない。

母の気配をなるべく消したい。

もちろん、「母」という役割、肩書きが売りになる場面がこれからあるかもしれないけれど、少なくとも積極的にプロモーションしたくはない、というのが今の本音だ。


なのにいつもここと戦っているような気持ちがあるのも事実で。見たくないと思えば思うほどそこばかり見ているのと同じだろうか。


シミが嫌だ嫌だと思っているのに、大きさや濃さを毎日チェックしちゃう、みたいな。


仕事に邁進したい、という一方で、その時間わたしは妻や母業から逃げている。

これは後ろめたいということではない。なんなら、この時間がなければ、わたしではいられないとすら思う。

しかし、タイムリミットというものがあって。

シンデレラ同様、夢から覚める瞬間があるのと同じで、母や妻に戻らざるを得ない。

仕事の合間に家事をこなし、夕方になれば、お迎えに行き、ご飯を食べさせ、お風呂に入れて寝かしつけ。

これは好きなタイミングではできない、今の所。ここが辛いところ。。。

イッツ・オートマチックってこういうこと。


わたしの場合は、職場も家なので、1日中家の中でなんやかんやこなす。

正直たまらない。


時には叫びたくなるし、実際叫んでいる。

泣きたくもなるが、大体の場合泣けない。


フラストレーションを解消するには、

母に戻るまでの時間、わたしは大いに羽ばたくしかないこともわかっている。

やりきるしかないのだ。

自分の好き勝手にするしかない。

そうして頑張って、まずは、自分の城という事務所を借りるために奮闘せねばならない。

自分を充実させられるのは自分しかいないのだから、今あれこれ書いていることもいいわけにすぎないだろう。


それでもやっぱり、結局失踪しなかったのは、ここに居たいからで、私で居たいからだ。

家族がいなければ、今の私は絶対に居ない。

いつもこの狭間で揺れてしまう。


私は自分勝手なので、日々猛省ばかり。

育むという尊い行為を、仕事や家庭を通じて今年も必死にやっていきたい。

…という想いはしっかり胸に刻んでいるのだが、

一方で、今日これから予定している、娘の通院が大変憂鬱な自分もちゃんといる。


人生って不思議なものですね。

これを書きながら、美空ひばりさんの歌の一節が思い浮かんだ。








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