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バイブルは『ご近所物語』

執筆者の写真: 梓 塩屋梓 塩屋

更新日:2020年12月21日

6月6日(土)に、2回目のお昼寝、ソフトクリームの配信を行いました。

ここで、お昼寝、ソフトクリームの補足説明を。

 

お昼寝、ソフトクリーム とは

名古屋在住のbuchi こと、マエダサキと、

長崎在住のatelierPIIKA しおや あずさが、

ラジオ感覚で、取るに足らないことを話すという、緩める時間をお届けする企画です。

コロナ旋風で、インスタライブが盛り上がりましたが、今こそ持ち合わせる知識を分け与えます な方、希望を届けるために音楽やダンスを発信する方、家時間を充実させるために、お料理のレシピを公開する方、など、誰かの必要に焦点を当てて発信する方がほとんどですよね。

だけど思ったんです。

生活が一変し、確かに今までと違うことを考えたり、得る機会も確かに必要。

だけど、リラックスしたり、気を緩める時間は?


私たち二人ができることといえば、本当に微々たることですし、皆様に学びを与えることなんかできません。

でも、楽しい時間を共感して、ちょっと一息つくひとときは準備できるかも。

そんな企画です。

ライブ配信ですが、終わった後ラジオ感覚で聞いてもらっても。

音声だけで十分だったりしますが、我々は楽しんでいますよ。

よろしければ是非是非◎

 

今回のテーマは、”バイブル”でした。


バイブル と言われたら、わたしにはこれしかなく。

矢沢あい『ご近所物語』

わたしが初めて古本屋さんで買った本であり、多分お小遣いで初めて買った本ではないだろうか。少なくとも漫画の単行本は初です。

記憶を辿ると、先にアニメの放映を見ていました。

その世界観や、絵のタッチに引き込まれ、わたしも何か作りたい!

と、その頃販売されていた、実果子ちゃんのソーイングセットをプレゼントでもらったり。

大事にしていて、今でもケースは手元にあります。

嫁いでも、引っ越しても、これだけは捨てられない。


確か漫画を買ったのが、5年生くらいの頃。

その頃から、ピチレモンを愛読し始め、ファッションやメイクなど、女性の楽しみに引き込まれて行きました。

実果子ちゃんの、自分のブランドを立ち上げるために燃えている姿、だけど、繊細で人間関係を築くのに苦労しているところ、ファッションで気分が上がることを具現化している姿。

どれもわたしには眩しく、なんて素敵なんだ、なんて楽しそうな世界なんだ、と思ったものです。


いつかわたしも、物作りをする人になりたいな。

−でも、こんな田舎育ちのわたしなんか、絶対無理。−

(それに加え、詩人やエッセイスト、絵本作家など、そんな職業への憧れも小学生の時には持っていました。ですが同理由で、一人で勝手に決めつけて諦める子供でもありました。)


そうしてわたしはそんな夢をそっと胸の奥にしまい、

中・高生では、国語の先生になりたい を夢にしていました。


小・中の途中まで、なかなかうまいこと学校生活に馴染めず、毎日嫌な気持ちが7割で

学校に通っていた、なぜなら義務教育だから。親を困らせてもいけないし、家もあまり好きではなくって。

書けば書くほどなんとなくいやぁな感じですけれど、本当に意地だけで生活していたと思います。

そんな時の救いは本であり、言葉でした。


だから、わたしのような子に寄り添える先生になりたい。なるんだったら国語しかない。

そんな思いでしたが、センター試験を見事に空振りしたわたしは、受かるはずの大学も全て大滑りし、悲しみと絶望に暮れ、夜中に流れていた某専門学校に入学し、

逃げるように進学したツキと、これまでの意地が底を尽きて、

心が折れまくり、中退し、戻るはずのなかった実家へカムバック。


その後2年ほど雑貨と洋服を扱うお店の販売員をして、当時友人たちが土日休みだったことと、販売員時代はフルタイムのアルバイターだったこともあり、OLに転職。

転職するも、動機が不純だったこともあり、また体調を崩して退職。

今度はゆっくり働けるかなぁと、とりあえず派遣で事務員をするも、なぜか多忙な会社でまた体を壊すことに。

その頃結婚が決まっていたので、結婚後は働かない、と思っていたんですが、

結婚式をプロデュースしてくださった、ウェディングプランナーさんの一言で、

なんとなく、本当になんとなく、2017年夏にatelierPIIKAを始めました。


こう時系列に見ると一目瞭然なのは、やはり心の底から湧き上がる想いには抗えなかったことがわかりますね。

遠回りだし、なかなかヘビーな経験もしたけれど、atelierPIIKAを始めてからは、悩むこともありますが、年々ものづくりの奥深さに惹かれて、天職だと感じています。


そのきっかけはやはり、『ご近所物語」なわけで、もうね、大切すぎてどうしようもないんです。


誰にだって転機はあると思う。

わたしは自分の信号を無視して、どうせ無理、って自分を突き放したけど、ちゃーんとついてきてくれました。

今度は離さず、どんどん形にしていくことをここに誓います。




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